どうもラクテです。
久しぶりの更新ですね。
2024年は例年よりかなり多く映画館に足を運びました。同じ映画ばかりで本数は多くありませんが、そのすべてが良作だったので感想をまとめておこうと思った次第です。
では、レッツゴー(概ね時系列順)
①トラペジウム
X(旧Twitter)にて、公開早々こっぴどく扱き下ろした記事が流れてきたと思ったら次の週には絶賛するツイートがいくつも流れてきて、果たしてこの映画が面白いのかつまらないのか確かめるべく友人を誘って劇場に行くことに。
終わった直後に「めっちゃよかった〜〜!!」となるタイプではありませんでしたが、後からじわじわと「この映画よかったな…」という感情が湧き上がってきました。
この映画で最も賛否が分かれる部分は主人公・東ゆうの性格でしょうか。
彼女は作中で自分の「アイドルになる」という夢のために3人の少女を利用します。そのうえメンバーの1人に彼氏がいることが発覚し、SNSで炎上したときは「彼氏がいるなら友達にならなきゃよかった」と吐き捨てるなど、他人のことを何とも思ってない嫌な奴です。
ですが、ゆうに誘われた3人はゆうの善性、夢を追いかけるまっすぐな姿勢に惹かれてついてきてたんだよ……ということが終盤明かされ、ゆうは打算で生まれた関係がいつの間にか本当の友情になっていたことを悟るのです。なので「主人公がクズだからつまらなかった」と宣う奴はユニット解散のシーンで帰った奴だと豪語していた時期があるくらいには、私はこの映画を気に入りました。
また、ゆうの挑戦がことごとく失敗するもその失敗が望んだものより大きな成功につながるという物語の構造に強く背中を押されました。
②劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:/Re:Re:
友人に「ぼざろ映画観に行かね?」と誘われ、同年春の「ガールズバンドクライ」、前年の「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」は観ていたが、さらにその前年のこれは観ていなかった(ちなみに私はこれら3作品をまとめて「令和三大ガールズバンドアニメ」と呼んでいます)のでいい機会だと思い快諾。
「けいおん!」を通っていなかったので、前述の「ガルクラ」「MyGO」2作がシリアスだったこともあってコメディ色の強いバンドアニメは少々新鮮でした。
全体的に面白おかしく描写されていますが、主人公・後藤ひとり(ぼっちちゃん)の悩みやそれをどうにかしようと奮闘する姿はリアルで、自分にも共感する部分が多々ありました。
しかし、ぼっちちゃんは非常に勤勉で、理性的なのです。毎日何時間もギターの練習をしたり、承認欲求に溺れないためにSNSをやらなかったりと、勝手に共感するのが申し訳なくなるくらい人間ができているのです。視聴前のイメージに反して、共感ではなく「こうなりたい」と憧れられるような主人公でした。
いちばんグッときたシーンはぼっちちゃんの妹が絵日記に「お姉ちゃんは毎日ギターの練習を頑張っていてすごいと思いました」と書かれていたシーンです。ぼっちちゃんの努力とその成果がいちばん身近な家族にもしっかり届いていたんだな…と胸が熱くなりました。
③映画ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編第1章
長寿シリーズ「ラブライブ!」の中でも私が一番好きな「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のTVアニメの続きを描く劇場版3部作の1本目です。
それだけで観ない理由などないのですが、私の推し・中須かすみを含む6人がメインの話なのでずっと公開を楽しみにしていました。
6人全員(と侑)の全員のこれまでの物語での成長の集大成とでも言うべき内容でしたが、中でも鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)が今回の主役だったかなと思いました。
歩夢に「負けないわよ!」と言い放つシーンは、歩夢ら虹ヶ咲のスクールアイドルたちに会い、自分もスクールアイドルを始めるために日本にやってきたランジュだからこそ説得力を持つ台詞だと言えます。
せつ菜から歩夢へ、歩夢からランジュやアイラたち海外の者へ…と受け継がれていく情熱はまさにPHOENIX、不死鳥のごとく消えない炎でしょう。PHOENIX〜Stellar Streamのシームレスな繋ぎもそのことを表現していたのではないでしょうか。
そして、一番楽しみだったと言っても過言ではない愛しの中須かすみちゃんですが、ライブシーンこそなかったもののそれ以外のシーンで大活躍で、彼女の図らずも人を救ってしまい困っている人を放っておけないヒーロー体質が存分に発揮されていました。これでライブシーンまであったらちょっと優遇されすぎじゃないか、とすら思っていたでしょう。
④劇場版BanG Dream! It's MyGO!!!!! 前編 春の陽だまり、迷い猫/後編 うたう、僕になれるうた&FILM LIVE
2023年のアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の総集編です。
MyGO!!!!!の5人の掘り下げがあり、特に要楽奈は前編の主人公といえるほど多くの追加カットがありました。
楽奈がいちばん謎が多く(そのミステリアスさが魅力のひとつではあった)いまひとつキャラクターを掴めなかったのですが、彼女のバックボーンが明かされたことにより「おもしれー女」という台詞の意味、主人公・高松燈についてきた理由を知ることができ、彼女のことを好きになれました。
そして後編のFILM LIVEパートでの「匂いは五感の中でいちばん記憶に残りやすい」「雨の匂いが強く記憶に残っている」というMCからのTVアニメOP「壱雫空」の流れで劇場なのに叫びそうになりました。
まだ道は乾かないだろう
潤んだ風を吸い込んだ
僕は連れていこう ああ ひとしずくを
CRYCHICが解散した日のことは雨の匂いとともにずっと記憶に残っていて、「壱雫空」の歌詞はそういう意味だったんだなと深い感動がありました。
⑤がんばっていきまっしょい
前述の「トラペジウム」「虹ヶ咲」「MyGO」は何度も観ていて、そのたびにこの映画の予告を観ていました。主人公・村上悦子のビジュアルが非常に刺さり、劇場に足を運ぶことに。
原作が20年以上前の小説ということもあり、今となってはありきたりにすら見える王道の青春物語でした。
「自分なんて全然特別じゃないことに気づいた」──予告で何度も聞いた台詞のように、「自分なんて特別じゃない」と思っている悦子が「私も誰かにとって特別なんだ」と気づく物語だと解釈しました。
なぜ言い切れないかというと、この映画はとにかく重要なシーンの台詞が抽象的なんですよね。なので諦めかけた悦子がボートをもう一度やろうと決意した理由など物語の主題に繋がる部分がかなり視聴者の解釈に委ねられます。
しかし、美しい美術と魅力的な登場人物たちに引き込まれながら「これはこういう意味なのかな」と考察するのが非常に楽しい映画でした。
以上です。
最後に
この年明けのタイミングに書いたのはイナイレの
映画を観てから書こうと思っていたからです。
ちなみに結局観てません。